きぬさや教育塾

小学校での教員生活の経験を生かし子育てを応援します。

今日も元気で学校に行っていますか???  その2

中学年での行き渋りの原因は?

雨の日嫌ですよね。赤ちゃんや幼児は特に気圧の変化に敏感で、雨の日はぐずりやすいです。大人でも雨が降ると気分が沈みがち。何となく体もだるいですよね。なので精神的に安定しない子は天気の悪い日は調子の悪いことが多いのです。雨の日は行き渋りも多くなる傾向があります。

低学年の行き渋りにはお母さんと離れることの不安が多いといいましたが、中学年以降ではどうでしょう。

中高学年と言っても、根底に家庭から出ることへの不安感がある子は多いのですが、それ以外に多くなってくるのが、学習についていけなくなったときしんどくなる子です。

宿題が自分の力でできないのでついついしない・・・怒られるから行きたくないなど、学習がスムーズに進まないことへのいらだち。学校ではやはり授業時間が一番多いわけですからわからなくなるとしんどくなります。

そして人よりできていないと自覚するとやる気をなくす子が多いのです。自分はできるはずだと思っている子が人より劣っているのを認めたくないとき、「しなかったからできないんだ」という逃げ道を作ろうとします。鉄棒の苦手な子は鉄棒では遊ばないなど、たいていの子は自分の苦手とする分野には本能的に手を出さないものです。大人でもインドア派とかアウトドア派なんて言いますよね。ある程度のものは苦手でも逃げられるのに、なぜか学習だけは「苦手だからパス!」が効きません。

小さいうちからできなければならないとプレッシャーをかけるのも、できないと決めつけるのもやめましょう。「学習」とひとくくりに言ってもいろいろな分野があるので少しでも得意そうなところをほめてあげることは大切です。「できる、できない」より「知ることが楽しい」という感覚が身に付けば、できないことにコンプレックスを持たなくて済みます。

人は一人ひとり能力にばらつきがあります。学校では記憶力が良いことで評価が高くなることが多いですが、実社会ではそうばかりではありません。テストの点でなく、いろいろな尺度で見てあげたいものです。

元来、知識を獲得したり、考えたり、新しいことに巡り合う、発見することは楽しいことです。できれば小さい時から知的好奇心を刺激するような働きかけをしてあげれば学習も楽しいものになると思うのですが。

6年を担任していた時、あるお母さんが「子どもが広島の原爆資料館に行きたいというので、一番安く行ける方法を調べさせて弾丸ツアーで行ってきました。」と教えてくれました。社会の学習で出てきて興味を持ったのでしょう。すごく成績が良い子ではなかったですが、何事にも積極的でアイデアの豊富な子でした。このお母さんの対応を聞いてこの子はきっとこれから伸びるだろうなと思いました。

親も子も無理なく楽しく、生活の中で工夫して知的好奇心を刺激するようなことを取り入れてみてください。

アメリカ バリンジャー隕石孔