きぬさや教育塾

小学校での教員生活の経験を生かし子育てを応援します。

子どもたちは元気に学校に行っていますか???  その3

高学年の人間関係は難しい

学習面でのつまずきについて“その2”で書きましたが、主に高学年になると、人間関係での行き渋りが多くなってきます。

女の子はもめ事が多いと言われますが、長年の経験から言うともめ事が多い女の子は低学年の時からもめ事が多いです。もめ事の多い子同士がくっついてグループを作ります。離れればいいのにと思いますが、おとなしいもめ事のないグループでは刺激が足りないようで、やっぱり元に戻ってしまいます。

お互いに文句を言ったり仲間外れにしたり順番に繰り返します。自分がしているときはいいのですが、されたときは人一倍痛みを感じるという子が多いです。お家でも自分がしたことは言いませんから(自覚していないときもあります。)周りが悪いと思って周りを批判し、中には家同士の喧嘩なんてこともあります。もめ事が続く場合はほとんどの場合、自分にも原因がありますからまず自分から直すように促していくことが大事です。これは本当に難しいのですけれど・・・

他に人間関係が作るのが下手な子います。人との距離感がつかめない子、言葉通りしか受け取れない子。

こんな子は周りの子から浮きがちですし、理解してもらえず外されたりして傷つくことが多いです。周りの子もその子の行動が理解できず、どうしていいかわからず困っています。優しい子の多いクラスなら問題ないのですが、そうでないといじめられたりするかもしれません。

人は個人内の能力の差が多かれ少なかれありますが、中にはその差がすごく大きい人もいます。発達障害が疑われます。たいてい人はできる能力を見て、その人はこれくらいできるのだろうと推測します。できないところがあると「さぼっているのでは」とか「わざとしているのでは」と思われてしまうのです。できないのに・・・!すごく生きにくいと思います。

この苦手な能力が人との距離を測る能力だったり、雰囲気を読む能力だったりするとなかなか集団の中で認められにくくなってしまいます。みんなと一緒でなくても一人で大丈夫な子ならいいのですが、そうでないなら、「みんなが自分にだけつらく当たる」と思い、行きにくくなります。

小さい時から集団の中にいるわが子を観察してください。そして、学校での様子を担任の先生から聞いて、もしそれが疑われるなら教育相談等の専門の先生と相談しながら子どもが自分らしく生きられるような方法を考えましょう。

決してお母さんだけや、家族で抱えることなく相談できるところはいろいろあります。それぞれのケースはすべてちがいますから、1つのところだけでなくいろいろな意見を聞き、わが子にあったアプローチで取り組んでみてください。

最終的には学校だけがすべてではないし、コミュニティーでもありません。要は自分で自分らしく生きていけるようにしていくことが大事なのです。

*オオベニゴウカンの花