きぬさや教育塾

小学校での教員生活の経験を生かし子育てを応援します。

モンスターペアレントにならないで!

沖縄県 石垣小学校


学校に、担任に不満がある時どうしますか?

学校にはいろいろな保護者がいらっしゃいます。中にはモンスターペアレントなんて呼ばれる人も。でもきっとその人たちもモンスターなんて自分では思っていないのでは。

どうしてモンスターと呼ばれるのでしょう?

学校では受け入れがたいことを言っていたり、学校の業務に支障をきたすくらい頻繁に言ったりした時にモンスターと呼ばれてしまいます。でも、子どものことを大切に思っているのであって、決して喧嘩したり邪魔したりしたいからではないと思うのです。

子どもの成長を願うなら、学校に、教育委員会に行く前に考えてほしいことがあります。

まず、クラスには他にたくさんの子どもがいます。つまり、いくら担任でも、ご家庭で子どもを見ている保護者ほど、一人の子どもを見られるはずがないということです。見のがしていることもあるでしょうし、教師として保護者とは違う目線で見ている時もあります。残念ながらすべてを把握することはできていないというのを知っておいてください。

また、我が子に合わなくても、他の子に対してどうかはわからないということです。

担任はクラス全部をある程度満足のいく状態にしようとします。例えば宿題。多い先生も少ない先生もいるでしょう。学校の方針で統一していれば問題は発生しないのですが、宿題が他のクラスよりも多いと文句を言う子がいるかもしれません。でも、それは本当に悪い事でしょうか?学力を定着させるにはある程度の反復練習が必要です。子どもによっては塾の宿題が多いから学校の宿題はいらない子もいるでしょうが、塾に行っていない、学校の宿題しかしない子もいるのです。このようにクラスの中にはいろいろな子がいますから、合わない子は必ずと言っていいほど出てきます。

この二点はおさえた上で、考えてほしいのです。

学校の先生も人間ですから完璧な人はいません。子どもにとって合う人も合わない人もいるでしょう。また、能力値も様々です。そして、先生でも性格はそう簡単には変えられないのです。

世の中にはいろいろな人がいます。その中で生活していけるように、つまり社会性を身につけるために学校があるのだと私は思います。集団の中で学ぶというのは人との距離の取り方、喧嘩の仕方、仲直りの仕方などを学習するためではないでしょうか。いろいろな先生、いろいろな友だちがいてもいいのではないでしょうか。

そこも考えた上で、今抱えている問題を、学校と担任と話し合って良い解決策を考えていってください。

決して初めから対決する、文句を言うつもりにならないでください。初めから「嫌いだ」「無理だ」と思っていると解決方法にはたどり着きません。

冷静に純粋に子どものために話し合ってくださいね。

個人懇談会もうすぐですか?

*沖縄にて


個人懇談会どんな話をしますか?

7月に1学期の個人懇談会がありますか?中には学期の中間くらいで行う学校もありますが、学期の締めくくりに行っている学校がやはり多いようです。コロナの影響で学級懇談会がない学校でも個人懇談会は昨年度から行われているところが多いと聞きます。担任と話せる数少ない機会ですので是非参加してください。(ほとんど参加されると思いますが)

では、どんな事を話しますか?

担任からは成績のことや学校生活で気になることが話されると思うのですが、良い機会なので気になることがあればしっかり聞いておきましょう。担任からあまり話がない時には学校生活を問題なく送っていると考えてよいでしょう。

学校での生活で心配な事や最近の態度で気になることなど、悩むより聞いた方がいいです。解決できるとは限りませんが耳に入れておけば気にかけてくれるはずです。また、折角ですので我が子の作品や机の中なども見せてもらうのも良いかもしれません。ほんの10分ほどでしょうが、先生と話すことで親しくなって、子どもを同じ方向で伸ばしていけるように、考えを伝えておくことは大事なことです。話しやすい関係を作っておけば友だち関係で問題が起こったことでも気軽に話すことができます。

これは、親同士の関係でも同じです。とても雰囲気の良かった学年の子が言っていました。「何かやっていたらすぐ友だちの親から自分の親に連絡が行く。悪い事できない。」

親同士の仲が良いと多くの目で子育てができるので、子どもにとっても安心感につながりますし、子ども同士も仲良くなります。他の親とでも先生とでも仲良くできたら、子どものためにも良いと思いますよ。負担でなければですが。

短い時間なので、話したいことはまとめておくのも良いかもしれません。話し足りない時は別の機会に(夏休みなど)時間をとってもらうのもありだと思います。一人の時間があまり長くなると後の人がどんどん遅くなってしまうので・・・。(スイマセン、良く待っていただきました!)

子どものために学校としっかりつながりを持っておきましょう。

 

災害に備えて!

自衛隊 小松基地


台風への備えは大丈夫ですか?

台風4号が来ていますね。今回のは、あまり強い台風ではなさそうですが、大雨の警戒しましょう。

5年、6年の理科の学習には、天気の学習や大地の学習があり、そのたびにハザードマップを見て学習しています。ハザードマップで自宅の地域の場所を調べたことがありますか?また、ご家庭の中では災害について家族で話し合うことがあるでしょうか?

自宅の環境を知っておくことは大事なことです。自宅は浸水被害にあうところではないですか?また、土砂災害はどうでしょう?日本列島に暮らしている限り地震の心配から逃れられるところはありません。つまり、いつ、どこで地震にあうかわからないのです。

災害の危険がある時、子どもだけだったら、大人がすぐに帰れなかったら、などいろいろな場合を想定して話し合っておくことは大事なことです。

一度話し合っても忘れるかもしれませんし、学年が進むと生活範囲や時間帯も変わります。生活が変わったら話し合うのが理想ですが、日々の忙しさの中で話をしている暇がない、忘れているのが普通でしょう。ですから、台風が近づいた時や災害のニュースがあったときに話題にしてほしいのです。

自宅ではどんなところに気を付けるのか。どんな時に危ないのか。生活の中で通るところではどんなことに気を付けるのか。そして、なにかあった時どこで待ち合わせるのか。災害ダイヤルや公衆電話のかけ方も必要かもしれませんね。

現役の時、災害の学習をしたら、子どもたちに「必ずお家で話をしましょう。」と声をかけていました。すると、かなりの子が家で話し合って、うちでは学校で待ち合わせるようになったとか報告してくれていました。

いろいろな機会にインプットすることで、いざというときに行動できると思います。用心しすぎることはありません。とにかく自分で身が守れるように備えだけはしておかないといけないと思います。

この機会にぜひ食卓の話題にのせてくださいね!

発達障害ってなに?(その2)

*どんな花火がすきですか?


うちの子は他の子とちがうかも?

発達障害と言っても人によって様々です。学校生活に支障がある子や学校では大丈夫だけど家の中では困る。などまさに人によって違いますし、気にするかしないか周りの環境によっても違います。でも、困ることがあってもサポートさえあれば乗り越えられることがたくさんあるのです。

大事なのは周りの理解とサポートです。そして、なにより保護者の理解が一番大事なのです。これは、発達障害と診断されていてもいなくてもどんな子にも当てはまることです。みんな得意なことも不得意なこともあり性格も違います。同じ能力の子はいないのです。また、どれが良いなんて決められないのです。ただ、すべての子が認めてほしい、褒められたいと思っています。その気持ちに答えてあげることで,その子の能力を伸ばすことができるのですから保護者の役割はとても大事です。

有名な話ですが、トムクルーズ発達障害で文字を読み取ることが苦手だったそうです。でも今では大スター!また、歴史的な偉人や天才と呼ばれる人の多くは発達障害だと考えられます。つまり、発達障害の人は苦手なところも極端ですが、得意なところも極端な人が多いのです。

けれど、以前講演で聞いた話では、犯罪にかかわった人にはかなりの割合で発達障害の人が含まれているのだそうです。つまり、周りの理解で将来が大きく変わる可能性があるということです。

人間は誰でもかかわり方次第で成功者にも犯罪者にもなります。大事なのは、どんな子でもその子自身を肯定的に見てあげることだと思います。

発達障害だけでなく、子育てに困ったら人の助けを借りましょう。市町村では発達相談や子育て相談の窓口がありますし、幼稚園、保育園、学校など窓口になるところは必ずあります。

日々の生活は忙しいですよね。なかなかゆっくり子どもに向き合えないかもしれません。でも、子育てに困ったら、どうしていいかわからなかったら、是非一人で抱えず誰かに相談しましょう。できればいろいろな人に!いっぱい聞いても全部を実行しなくていいので、自分に合う方法を見つけてください。

発達障害の相談はできるだけ早いほうがいいです。その方がいろいろなサポートを受けられて、その子の自尊心を傷つけなくて済むからです。

忙しい中でも子どもをしっかり見て触れ合ってください!

できないところがあって困っているのは子どもですから。そこに気付いてあげてくださいね!

発達障害ってなんでしょう?

*かわいい?かわいくない?


うちの子本当にガサガサしていて・・・

この頃、発達障害という言葉をよく聞きますね。新聞などでも学級に2~3人いるとか、片付けられないことに悩んでいたら実は発達障害だと診断されたとか。

発達障害とは、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害など専門的にはいろいろ特徴によって名前がついていますが、生まれつきの脳の障害のために言葉の発達が遅い、対人関係をうまく築くことができない、特定分野の勉学が極端に苦手、落ち着きがない、集団生活が苦手、といった症状が現れる精神障害の総称です。

精神障害というと何か怖いもののようですが、ようするに「苦手なことがちょっと極端」と思ってもらえれば良いと思います。

誰にでも得意な事、苦手な事はありますよね。人の特性として誰もがあるものなのですが、その苦手なところが極端で,そのうえ生活する時にそれがとても困るという時、発達障害と名前がつくのです。これは病気のように治るものではないので上手く付き合っていかなければなりません。

誰でも苦手なことはあるし、反対に得意なこともあるということを知っておいてほしいのです。

親が子どもを見て、こんなこともできる、あんなこともできる(パチパチすごい!)となったとします。すると、できないことがあると・・・「こんなこともあんなこともできるのだからできないのはさぼっているからだ。」と思いがちなのです。また、「他の子ができているからできるはず。なんでできないの!」と。

学校に入ると集団生活ができないと目立ちます。じっとしていられない子や人と関われない子。何でできないのと言われても、できないものはできないのです。それをずっと言われることで、自分に自信がなくなり、できることまで、できない子になってしまいます。

まず、我が子の特性をよく見ましょう。何が苦手で何が得意なのか。そして、極端にじっとしていられないとか人と関われない、字が読めない、書けないなど学校生活の中で不都合があるようなら、学校と相談しましょう。「障害なんて・・・」なんて思っている場合ではない!一番困るのは「できない」「だめ」など否定され続けることで自分はダメな人間だと思うことなのです。

卒業式!まだ早いですが・・・。

*沖縄首里城公園にて


卒業式の服装について

ここ10年くらい卒業式の服装が変わってきました。男の子の服装はそれほど変化がないのですが、女の子の袴姿が増えました。(大阪の話です)

以前は大阪で袴姿を見かけることはありませんでした。私が覚えているのは、東北の大地震があったときの東北地方の小学校の卒業式の袴姿!この地方では小学校の卒業式に袴をはくんだ。高校や大学に進学する時には家を出る子も多いからかな?と思ったのを覚えています。それからです。袴を見かけるようになったのは。学校で議論されて禁止になった学校もありますが、禁止になっていないところでは年々増えているようです。勤務していた学校でも今年の卒業式は女の子の約半数が袴で驚きました。

なぜ、今 卒業式の話を今するのか!?

袴のほとんどがレンタルなので、この時期にレンタルを決める事が多いようなのです。6年生になってすぐの懇談会で聞かれることも多かったので、もっと早くに決めているかもしれませんが。

もし、袴を卒業式でと考えているのなら、気を付けてほしいことがあります。

まず、通っている学校の卒業式が「袴OK」なのか確かめること。

そして、レンタルの場合ならできれば着てみましょう。たいてい色や柄で決めると思うのですが、卒業式は動くことが多いので、着物がツルツルした生地では、着くずれしやすいです。また、袴が長いと動きにくいので短めのものが良いですそんなところも気を付けて選んでください。

また、当日より前に一度着てみることをお勧めします。前日までに借りてネットの動画等を見ながらで着付けてみるのもいいかもしれません。袴は案外簡単に着つけることができます。

卒業式で袴を見かけるようになったころ、動きにくいからやめた方が良いのにと思っていました。でも、考えてみれば着物は日本の民族衣装なのです。袴にしても浴衣にしても、日本の文化を大事にする観点で見れば、着る機会が増えるのは喜ばしい事ではないかと思うようになりました。

ただ、着くずれて卒業式が台無しになるようでは困ります。親は式の最中は手出しできませんから、卒業式までに子どもが自分でうまく歩けたり階段を昇れたりできるようにしておいてくださいね。

しんどい時どうしていますか?

美ら海水族館マナティー


蒸し暑い日が続き体もぐったりしていませんか?

子育てでよくあるのがしんどくても頑張ってしまうことです。大人なんだから子どもに迷惑かけられない。これくらい何とかなる。子どもに弱みを見せるなんてダメダメな親だ。なんて思っていませんか?

一度子どもの立場になって考えてみてください。

だいたい人間しんどい時は不機嫌なものです。自分では隠しているつもりでも何となく無口になったり、周りが見えなくなったり。ついでに普段だったら腹の立たないことにも腹をたててしまう。子どもの側からすると理由もわからず不機嫌な親からなぜかわからない叱責を受ける。いつもは何も言われないことでも叱られる。こんなことが続いたら、子どもは物事を良い悪いで判断しないで人の機嫌を見て判断するようになるでしょう。実際人の顔色を見て判断している子を見かけます。それはしっかりとした考え方を身に付けることの妨げになってしまう。では、どうすればよいのでしょう。

しんどい時はしんどいと言った方が良いのです。これは相手が子どもだけでなく、同僚にでもパートナーにでも。無理して我慢してもあまり良い結果は得られません。もちろん年がら年中「しんどい、しんどい」と言っている人は信用されませんが、本当にしんどい時はきちんと言うべきです。

子どもに対してなら、「今、頭が痛いから少し休むからね。」とか「ちょっと今日は朝からしんどいからうるさくしないで。」とか正直にお願いしたら 良いのです。また、イライラしているときに子どもを見ているとつい怒りたくなりますからできるだけ見ないとか。

どんなに小さな子どもに対してでも、自分が無理をするより、わかってもわからなくても、そのことを先に説明した方が良いと思います。子どもを一人前の人格として扱った方が上手く育つと長年の経験から思います。

是非、試してみてください。子どもを見直せますよ!